Special Interview

インタビュー

〜経営者小池浩に聞いた、
経営者にとって本当に必要なこと〜


『借金2000万円を抱えた僕に
ドSの宇宙さんが教えてくれた
超うまくいく口ぐせ』(以下ドS本)
の著者であり、

経営者である小池浩が、
思いの丈を語ります。

――小池浩さんといえば、シリーズ累計30万部を超える大ヒットとなった「ドS本」の著者という印象があります。そして、実は、この本、気づいていらっしゃらない方も多いかもしれませんが、小池さんが経営者として、紆余曲折し、どん底から這い上がったストーリーであって、「成功する経営」について虎の巻でもありますよね。

ありがとうございます。紆余曲折、本当に(笑)。実は、ドS本はビジネス書のコーナーに置かれたり、ビジネス書でランクインすることもあったんです。まさに、借金にまみれまくって、のたうち回って、うまくいかない人生からの脱却のお話あり、同時に、うまくいく経営のメソッドを伝える本でもありますね。

――小池さんの経営者としての大逆転は、憧れだけでアパレルのセレクトショップをスタートし、いきなりオリジナルブランドを立ち上げて自分でTシャツにプリントを施し、さらに革製品を手作りして販売しようとして・・・めちゃくちゃ突っ走って、挫折して始まっているんですよね。

経営者の方はすぐに気づかれるのですが、「借金2000万円は、事業の借金とそれによる生活のための借金」なわけです。火の車で事業を続けたことについて、「なんですぐにお店を閉めて、会社員に戻らなかったのですか?」と言われることもあるのですが、なんせ、月の返済額は45万円ですからね! 毎日、数万円の返済に追われているわけです。

会社員に戻ったところで、この返済額プラス生活費なんて、到底稼げませんから、ある意味逃げ道はありません。さらに、父親が保証人になっている以上、死ぬわけにもいかない。だから、完済しないという選択肢がなかったんです。

――追い詰められた結果、経営者として開花したということですか。

役所から届く税金の請求書を、怖くて見れないまま放置することもありました。逃げられるなら逃げたかった。でも、そうすると、状況は悪化するんですよ。人は、現実を見ないようにした途端、抜け出し方がわからなくなります。

一方で、私には逃げ道がないわけですから、日々、借金に追われながら、どうやったらお金を生み出せるのか、毎日24時間、多分眠っている時ですら必死に考え続けていました。そして、実際にやってみると、うまくいくこともあった。

ある意味、私がドS本でお伝えしているように、時間が未来から過去へ、川上から川下へ流れてきていると仮定するならば、今の自分から過去の自分に、「ねえ、過去のコイケくん、ちょっとさ、幸せな未来を生きるコイケからヒントを送るから、本当にその大借金地獄から大富豪になれるか、やってみてよ」と、依頼しているような感じでしょうか。

――まあドS(笑)。そうして、実際に今は経営者として3つの株式会社を経営してらっしゃる小池さんが、個人事業主やスモールビジネスの経営者のマインドを変える講座を開講し、続けられている・・・ある意味自然なことのように思いますが、開講のきっかけは何でしたか?

そもそも、私の借金が増えた理由は、事業がうまくいかなかった時に、悪徳コンサルに騙されて、消費者金融でお金を借り、さらに借金を膨らませてしまったからですが、具体的な借金の返し方よりも、そこから、どういう心持ちで将来に向かっていけば、どういうビジョンを持てば、自分の人生と経営、お金に対する課題が、「大丈夫」になるのかがわからなかった。

それを教えてくれる人をずっと探していたんですが、全然いなかったんです。

だから、僕がそうなろうと思いました。

今、昔の僕のように経営に悩んでいる人に、僕が当時、いて欲しいと願ったコンサルに。必要だと思っていたことを伝えられる存在に。

――コイケさんが、経営者にとって一番必要だと思うことは何ですか?

今、経営コンサルというと、売上目標の設定やtodoを作って「さあ、動きましょう。まず何からやりますか?」という手法が一般的です。もちろん、それも大事。

ただ、状況や人によって必要な設定はさまざまですし、何より、個人経営の場合は、経営と経営者の人生は直結しています。

現状がうまくいっていないということは、そこに、経営者自身が持っている「心の前提」や「心の誤作動」が潜んでいます。そこに、いきなり目標を設定して、「さあ動け」と言っても、多くの人は、つらくなるんです。絶望的な気持ちになって、動けなくなる人も少なくありません。

ただでさえ、経営者というのは孤独な存在です。従業員はもちろん大切な自分のチームだけど、自分だけ立場が違う。結果に対して全ての責任を負わなくてはなりません。

私は、自分の経営を通じて、経営者が成功する秘訣というのは一貫して経営者マインドを身につけることだと考えているんです。

――なるほど。小池さんがこれまでトークライブや心理の講座でも伝えられている「心の前提」について、経営者もまた、自分を見直すことから始める必要があるということなんですね。

経営者にとって会社とは、自分の分身のようなものなんです。自分の人生の前提や苦しみを、会社というシステムを使って表現し、証拠を集めようとします。

「私の仕事は、世の中のためになって、笑顔になる人が増えて、それが自分に豊かさをもたらす」と心底思っている人の経営は、会社でそのまま表現され、証拠として現実が生まれます。

一方で、お金を稼ぐことに対して、「寝る暇もないほど必死に働いて、やっと、どうにか生活できるだけのお金をいただける」とか、「お金を稼ぐためには、どんなに嫌なことでも我慢し続けなければならない」と思い込んでいるならどうでしょう。

――そちらも、そのまま現実になるということですね。

さらに、親に対して「お父さんはお金で苦労していたから、可哀想なお父さんをリスペクトして、お父さん以上に稼がないようにする」「お母さんは一人で寝る暇を惜しんで働いてくれていつもつらそうだった。私が幸せになるわけにいかない」と、子どものころに決めてしまった前提を持ち続けている場合、これもまたその通りの経営になるわけです。

――会社という「もう一人の自分」を使って自分のビリーフ(思い込み)を表現するということですね。

結果、その経営には、「いつもお金が間に合わない」「お金でトラブルになる」「チャンスに必要なお金を用意できない」「予約が埋まらない」「大きな商談が決まろうとすると体調を崩す」「お客様にドタキャンされる」「必死に働いてもうまくいかない」というようなことが起き続けるのです。そこに、ついこんな口ぐせが出てきちゃう。「やっぱりダメだ」「ほら、私ばっかりまた」って。

だからこそ、「売上が上がらない」「うまくいかない」というとき、自分の人生や、人生の中で決めてしまった心の前提についても見ていく必要があるんですね。売上目標の設定は、その次のステップです。

――心の前提については、心理学の講座などでもお伝えされているかと思いますが、経営に関する講座やコンサル&コーチングには「経営者マインド」を醸成するためにどのようなことをされるのでしょう。

会社は一つの生命体のようなもの。放置していると死んでしまいます。だからこそ、より現実的に、自分の足で自分の人生を歩むために、経営者としてのマインドを育てていきます。

当然ながら、現実を見て、なぜ、「今が、自分の理想の状態ではないのか」を、直視することになります。

例えば、先ほどのように、「親よりも稼いではいけない」「親よりも幸せになってはいけない」という前提を持っている人は非常に多いのですが、「親よりも幸せになる権利を自分に与える」「親よりもお金を受け取る許可を自分に出す」というワークをしてもらうと、「小池さんが言っていることはわかるのだけどすごくザワザワするし、怖い」と言われることもあります。でも、ザワつくってことは、ビンゴってことでもありますからね。

――確かに、自分に自分で許可を出すというのは勇気がいりそうです。

だから、私は経営術の方では、ドS本で伝えたことと真逆のことをお伝えすることがあります。たとえば、幼少期からの思い込みやトラウマ、前提などの「ビリーフ」を解消すれば、うまくいくのですが、すでに経営をしている人にはちょっと荒療治的なアドバイスをすることもあります。

「まずは、今頑張ってお金を手に入れれば、そのしつこいビリーフは解消しますよ。あなたは、もうその手前まで来ているじゃないですか」というように。

「小池さん、言ってることが違うじゃないですかー!」って言われたりもしますが(笑)、そりゃそうです。経営者としてこの世界で生きていくってことは、経営者っていう生き物なわけですから、経営者ではない人とは持つべきマインドやスキルが違いますからねー。

自分の力で、お金を生み出す能力と、自分の分身である会社を幸せにする。その覚悟とマインド設定、そして行動が必要です。

でもね、決して、怖いことじゃないんですよ。経営者になるって。どちらかというと、稼がないという確固たる決意を持ったまま経営している方がよっぽど怖いですからね。

ーー稼がないために経営をしているわけですものね

そう。「自分には借金まみれのどん底生活がふさわしい。だから会社を経営して、どんどん不幸せになろう」って、どんどん借金を重ねてあれよあれよというまに2000万。あ、それは以前のコイケですね(笑)。

経営っていうのは本来、人生に夢と希望と浪漫を持って取り組むことなんです。

ネガティブな前提を実証しようとするのではなく、どうやって仕事をし、お金を稼いで、そのお金を使って、どう楽しく、どんな経験をして生きるのか。そうするとね、たどり着く先が全然違うんです。

――実際の受講生はどのような方がいらっしゃいますか?

今から趣味を仕事にしたいという方、個人経営者の方や、スモールビジネスの経営者が多いですね。物を売ることと、見えないものを売ること、心理カウンセラーやコーチとしての実績など、私の経験値から学びたいという方が多いです。

もちろん、ドS本を読んで、「もっと知りたい」「お金稼ぎたい」と思っていらっしゃる方も多いですよ。

経営についてのコンサル&コーチングではありますが、誰もが人生の経営者ですから、経営者マインドがあれば人生はより豊かになり、自ら豊かさを生み出せる人になれますから!

――講座の受講や個人コンサルの受講は、どのように選択すればいいのでしょうか。

個人コンサルは、講座の受講生のみのサービスです。受講生は、経営術の講座や経営合宿で、根本的なことを学び直した後、対面やオンラインのコンサルに切り替えたり、必要に応じてグループカウンセリングに参加したりして、ステップアップしていく人が多いです。

――どのような方に受講して欲しいですか。

先ほどもお伝えしましたが、誰もが自分の人生の経営者です。現在個人事業主や経営者である方はもちろんですが、いずれ、自分の好きなことで食べていきたいという方も含め、本気で現実を変えたい方にぜひ参加して欲しいですね。

(取材/MARU)

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